● 今回は日本会席料理店でも使われる、冬が旬のネギのカット方法と名称を画像つきで細かく説明いたします。
目次
● かもじ葱とは
・かもじ葱のかもじ(髢)は、白髪葱同様に髪の毛を意味しています。ネギを切って細く長く、髪の毛のようにすることからきています。白髪葱との違うところと言えば、ネギの白い部分に限定しないところです。白髪葱と同じように切りますが、うちでは緑も白も混ぜて使うときは「かもじ葱」白い部分だけで使う時は「白髪葱」とメニュー表記しています。
ネギを縦に1本切り込みをいれてを開き、芯は取り除きます。
5cmぐらいの長さにカットして繊維が縦になるように並べます。
出来る限り細かく千切りにし、よく流水でさらします。
水気をよくきり、タマにして完成です。
● 白髪葱とは(しらがねぎ)
・白髪葱は、ネギを切って細く長く白髪のようにすることからきています。ネギの白い部分だけを切ること、通常ねぎは繊維に直角に輪切りのように切ることが多いと思いますが、白髪葱は繊維にそって出来るだけ細かく切ります。基本的な切り方は、かもじ葱と同じです。上記を参考にしてください。
・よく鴨の煮物などを盛りつけたの天に、フワッと飾りもかねて盛りつけたりします。
5cmぐらいにカットする前に1枚1枚ねぎの裏側を包丁の背でしごくと更に細く切ることができます。しかし日持ちもしなくなるので、使い分けてください。
● 針葱とは(はりねぎ)
・針葱の切り方も白髪葱と一緒です。白髪ねぎが白髪のようにみえるよう細く長く切るのと違い針のように3cm程度の長さの短めのものを細く針のようにきります。
人によっては白髪葱の対で青ネギの青い部分を白髪葱と同じように切ったものと言う方もいるようです。
● さらし葱とは
・さらし葱は繊維に垂直に薄く輪切りにスライスしていく、よく蕎麦などの薬味の付け合わせについてくる葱の切り方です。切ったあともみ洗いをして水によくさらし、水気をかたくしぼります。よく流水で、さらすことから「さらし葱」と呼びます。
・エグ味をしっかりとることで、蕎麦や食材の風味をジャマしないようにし、主張しすぎないようにしたいときに使います。
● 斜め切り
・斜めに1.5cm程度の厚みに切ります。すき焼きなどの鍋料理によく使われます。
・切り口の表面積を広げることで煮汁がからみやすくなるように工夫がされています。
→マグロと白ネギの葱鮪鍋(ねぎまなべ)オススメレシピはこちら
● 笹打ち
・こちらも斜めに切りますが、今度は薄く切ります。しゃぶしゃぶなどによく使われます。
● 小口切りとは(こぐちぎり)
・万能葱などの細い葱をやや厚めに切っていきます。納豆など和え物などによく使われます。
● ぶつ切り・寸葱
・3cmぐらいの長さにそのまま繊維に直角に切ります。よく「ネギマ串」などに使われます。
● みじん切り
・先に繊維にそって、細かく切り込みをいれておきます。やや厚めに切っていきお好みの細かさまになるまで、たたいていきます。
・麻婆豆腐や香味ダレなどに使われます。
いかがでしたか?ネギ1本切るのにも、お客様にどう食べてもらいたいかを考えて板前さんなども調理しています。知らなければ気づくこともないかもしれませんが、知れば食事をするのも、作り手の気持ちや考え方、味わい方も分かって楽しくなるかと思います。
・髢葱・ハリネギ・かもじネギ